【エシカル消費のメリットとデメリット】LIMONEが考える本当の意味での「エシカル消費」とは

最近、ニュースや記事で見かける「エシカル消費」という言葉。 皆さんは「エシカル消費」を知っていますか? 言葉は聞いたことがあっても、 「人や環境にやさしい買い物のことだよね?良いことなのはわかるけど、高いものが多いよね。買って失敗したら嫌だな。」 と思われている方も多いのではないでしょうか。 そこでこの記事では、長年エシカルな商品を買い続け、それを実際に使って紹介・販売するサイト「Ethical Giving」を運営する緒方(合同会社LIMONE代表)が考える、消費者目線からみたエシカル消費のメリットとデメリットについてお伝えします。

エシカル消費とは?

エシカル消費の定義は、「人と社会、地球環境のことを考慮して作られたモノを購入あるいは消費すること」。 平たく言うと、エシカル消費とは「自分が身に着けているもの、口にするものはすべてどこかの誰かが作っていて、それらを作っている人や、環境への影響をちょっと想像してみようよ」ということになります。

エシカル消費のメリット

いくつか例を交えてご紹介します。

農薬による健康被害を受けていた農家が、自然豊かな環境で自立した生活を送れるように

お茶の栽培は、無農薬栽培や有機栽培が難しく、農薬の知識がないまま栽培をして健康被害が発生することが多いのです。 自ら希望して有機栽培への転換を始めたスリランカの農家さんたち(写真)は、パルシック(日本の特定非営利活動法人)による支援のもと、地元のNGOや専門家とともに品質の良い茶葉の生産方法を勉強し工夫を続けています。彼らの畑は一般的な紅茶畑とは異なり、多様な植物が育っている豊かな環境で作られています。

エシカル消費をすることで、守られる自然がある

しぜんのめぐみすいシリーズの衣類洗い「ふわっしゅ」を例にご紹介します。 体に優しいだけでなく、川や池にいる浄化菌を活性して水まできれいにしてくれます。 実は、私たちが排水する水は、排水されてから下水処理場に到達するまでに1日以内、下水処理場から川や海へ放流されるのに1日もかかりません。 (※下水処理場までの距離などによって時間は前後します。) つまり、なるべく早く生分解される洗剤を選ぶことによって、川の水や私たちが食べる魚への影響を少なくすることができるのです。

購入者自身が安心して消費できる

鶏が狭いケージの中で、卵を産むためのマシーンのように扱われてしまっていることをご存知でしょうか。 卵が安く買えるからといって、関節の脱臼や病死などが起こりやすい環境で育てられたことを知りつつ食べることに、少なからず罪悪感を感じる人も多いはず。 私自身もこのことを知ってからは、平飼いの卵しか購入しなくなりました。

珍しくて目を引く商品も多い

プルタブをアップサイクルしたポーチ

エシカル商品には、広告などを使わずに小規模で販売しているものもあり、見たこともないものも多くあります。 よくあるブランド品をプレゼントするよりも、こうした「わざわざ探さないと見つからない」価値が、プレゼントといった「特別感」を演出することもできます。

LIMONEが考えるエシカル消費とは、生産者・環境に配慮があり、かつ消費者にも優しいこと

エシカル消費とは、ものを作っている作り手や、環境への影響を考えて買うという消費のあり方・考え方のことでした。 エシカル消費とは、上記の意味はもちろん含まれますが、それだけではないと考えています。 そこには、『消費者(自分自身)』への優しさも含まれていると考えます。

消費者にも優しいとは

例をあげてご説明します。 ある日、フェアトレードショップでテーブルクロス(4,000円)を見つけました。この商品を買うことで、その国の女性の生活支援に繋がるとのこと。 普段購入するものよりも高い値段で、ちょっと迷いましたが、「ちょっと高いけど、社会貢献になるなら」と思い、購入することにしました。 せっかく高い買い物をしたのだから、とそのテーブルクロスを使ってみました。 しかし、4,000円もしたテーブルクロスが、1か月もしないうちにボロボロになってしまいました。これではいくら社会貢献をしたといっても、消費者にとってはエシカルではありません。

商品価格と価値

高いお金を出して社会貢献したはずが、結局金額に見合うだけの価値がなかったような気がすると、なんだか悲しくなりませんか。 もし、すぐにボロボロになってしまうものと分かっていたら、買わなかったかもしれません。 商品価格と価値が合わないと感じると、「やっぱりもっと安いお店で買えばよかった...」と後で思い、もう同じようなものを買うことはないでしょう。

エシカル商品と市場

画像出典:SustainableJapan

どんな商品であっても、買って失敗することは当然あること。 しかし、高い金額のものを買って失敗した場合、その分、後悔も大きくなります。ここがエシカル消費のデメリットです。 しかもエシカル商品は、一部を除いてあまり流通していないものも多く、「口コミ」や「評判」を知ることができないものも多いのが現実。 では、楽しくエシカル消費を続けていくにはどうすればよいのでしょうか。

エシカル消費を楽しく続けるにはギフトで贈ろう

画像出典:cotoco

最も簡単で有効な方法は、ちゃんと商品を選んだ上で、ギフトで贈ることです。 エシカルな商品は、値段が高いものが多い傾向にあることはすでにお伝えしました。 買い物をする中で、自分では買わない価格帯のものを選ぶ場面といえば、大切な方に贈るプレゼント選び。 ギフトは高くて自分では試したり、食べたりはできないけど、自分の代わりに「しっかり選んでくれた商品が並んでいて、そこから簡単に選べて買える」サイトがあれば便利ですね。

Ethical Givingでプレゼント選び

合同会社 LIMONE(リモーネ)は、プレゼントで贈りたくなる『ちょっと珍しいエシカル・オーガニックな商品』を紹介・販売する、Ethical Giving(エシカルギビング)を新設しました。 食品は必ず試食し、雑貨は1週間~6カ月間使った上で厳選したものだけを掲載しています。 プレゼント用途や予算から商品を検索できるように設定しているため、目的に合ったプレゼントを提案してくれます。 

本当に良い商品は、広まっていく

本当に良い商品は、何度も買われ、人にプレゼントされ、口コミなどで自然に広まっていきます。 ギフトとして贈ることで、その商品が広まっていく、良い循環が生まれます。 それが本当のエシカル(倫理的)だとLIMONEは考えます。

まとめ

ここまでをまとめます。

エシカル消費のメリット

  • 作り手が笑顔になり、守られる自然がある
  • 購入者自身が安心して消費できる
  • 珍しくて目を引く商品も多い

エシカル消費のデメリット

  • 高額のものが多いため、失敗したら不経済と感じてしまう
  • エシカルな商品はあまり大手に流通していないものもあり、口コミなどを知りようがなく、金額に値する価値があるか判断しにくい。
いかがでしたか? LIMONEでは、購入してから長く使うことができるところまでの全体が、「エシカル」であるという考えをもちながら、今後もEthical Givingを通して素敵な、エシカルな商品を発信していきます。