【パーム油を使わない10の方法】日常で実践している人の声をご紹介!

パーム油の問題を知らないことは、いまや恥ずかしい時代。世界では、パーム油を一切使わないホテルやレストランなども出てきています。パーム油がもたらす環境問題の認知度がまだまだ低い日本ですが、パーム油を必要以上に使いすぎないように気をつけている人が増えています。 この記事は、パーム油を一切使わないように強要するためのものではなく、取り組みやすいものから少しずつ実践していくためのものです。

パーム油とは

画像出典:サルでもわかる!オランウータンの豆知識

「アブラヤシ」という植物から採れる植物油のこと。世界で最も多く生産されている油で「植物油脂といえばパーム油」と言われるほど、さまざまな場面で大量に使われています。私たち日本人は、年間4kgものパーム油を消費していると言われています。 他の植物油脂より安く手に入るため、新興国から先進国まで世界中の国々がパーム油を輸入しています。日本はパーム油を100%輸入し、菜種油の次に多く使用しています。 使用の用途は、インスタントラーメンをはじめとする加工品、ポテトチップス、外食時の業務用揚げ油、チョコレートやアイスクリーム、また非食品としても洗剤やシャンプーなどに使用されています。

パーム油の生産と野生動物

画像出典:サルでもわかる!オランウータンの豆知識

アブラヤシが育つのは赤道直下の熱帯地方のみ。残念なことに、生態系豊かな熱帯雨林の分布と重なっています。生産するには熱帯雨林を伐採するほかありません。 パーム油が多く生産されているボルネオ島は、一昔前は自然豊かな低地熱帯雨林が広がっていました。1500万年以上も豊かな自然を保持していた熱帯雨林や泥炭湿地林は、プランテーション開発により、50年の間に島全体で40%もの面積が消失。これにより多くの動物が、短期間で絶滅危惧種となりました。

パーム油を使わない10の方法

ここからは日常生活の中で、私たちができる例として10の方法をあげます。 やらなければいけないと負担に思うことではなく、できそうなところから手を付けていくことが続けるコツです。

1.石鹸をオリーブオイル由来などのものに変える

画像出典:楽天市場

石鹸のもとになる「石ケン素地」にもパーム油が使われています。 パーム油による環境への影響を知ったメーカーや作り手が、オリーブオイルやココナッツオイル、ココアバター、シアバターなどを使った石鹸に切り替え始めています。 LUSHも「石ケン素地はすべてパーム油不使用」宣言をしています。

2.調味料は「植物油脂」と記載がないものを選ぶ

「植物油脂」と原材料名に記載があれば、それはほぼパーム油で間違いありません。 もし選択肢がある場合は、使っていないものを選択しましょう。

「植物油脂」を使っていないカレーペースト

・カレーの壺(第3世界ショップ)

画像出典:楽天市場

3.とにかく自炊を心がける

画像出典:NEWSポストセブン

弁当を含む加工品のほとんどに、パーム油が使われています。 アイスだって自分で作った方がおいしいし安くあがりますよ。

4.洗剤も他のものを探す

洗剤の要らないマグちゃんや、竹炭からできたバンブークリア、オリーブオイル由来の洗浄剤など、今使っている洗剤がなくなったら切り替えるのも手です。私は重曹を使って食器洗いをしています。

パーム油を使っていない洗濯用品

・バンブークリア

5.シャンプーを変える

油になじみやすい性質をもつことでさまざまな用途に使われている界面活性剤にも、パーム油が多く使われています。

パーム油を使っていないシャンプー

・Ethique(エティーク)

 

画像出典:楽天市場

6.ポテトチップスは米油やオリーブオイルを使っているものを

食べたら止まらなくなるパリパリの食感は、パーム油のおかげ。 最近は米油やオリーブオイルを使ったポテトチップスも増えています。 パーム油を使ったものに比べるとパリッと感が落ちますが、十分おいしくいただけます。

パーム油を使っていないポテトチップス

・米油で揚げたポテトチップス(国産)

画像出典:楽天市場

7.チョコレートも植物油と書いてあるものは避ける

なめらかな口どけ。どこかで聞いたフレーズですが、それはパーム油のおかげ。 嗜好品であるからこそ、環境にやさしいものを美味しくいただきたいですよね。

パーム油を使っていないチョコレート

・ピープルツリーのチョコレート

画像出典:楽天市場

8.そのままの状態で美味しくいただく

画像出典:食べログ

パーム油に限らず、油は土地を開拓して生産することに変わりありません。 揚げたり炒めたりせず、そのまま食べられるものはできるだけそのまま食べる日があっても良いのではないでしょうか。

9.揚げ物やパンなどを避ける

画像出典:ママログ

市販の揚げ物やパンには、パーム油が使われていることも多いので、おにぎりを食べるようにしてみてはいかがでしょうか。

10.昔から日本にあるものを食べる

画像出典:料理王国

昔は日本にはパーム油がなかったため、昔から日本で食べられているものには使われていません。

日常で実践している人の声

ここからは、実際に日常生活の中でパーム油との付き合い方に気をつけている方々の声をご紹介します。 〇30代、女性、京都府
・ショートニングにパーム油が使われることが多いので、パンよりもおにぎりを食べています。 ・米油を使っている生協のお惣菜を買っています。 ・フライよりもボイルやスープを食べるようにしています。
〇50代、女性、神奈川県
・20年以上オリーブオイルの石鹸を使っています。使った後も肌がしっとりします。 ・買い物をするときは、必ず品質表示を確認。これはパーム油だけでなく、自分の口に入れるもの、カラダに使うものが何でできているかを知りたいから。 ・加工品はなるべく買わず、手作りしています。手間はかかるけれど、パーム油はもちろん、安心なものを食べることができます。 ・昔ながらの郷土菓子やアイスクリームと表記されたもの、カカオバターで作られたチョコレートなど、本物を選んでいます。 ・植物性生クリームは買わないし、使いません。
〇30代、女性、北海道
・ラーメンはインスタントより生麺を選んでいます。 ・揚げ物は自分の家で作ります(スーパー・コンビニのお惣菜はパーム油が使われている可能性があるから)。 ・チョコレートは明治ミルクチョコレートや数少ないココアバターだけのチョコレートを食べています。
〇50代、女性、東京
加工食品で「植物油」と表示されているものの大半はパーム油もブレンドされているそうなので、加工食品、総菜は可能な限り避けています。 自宅で使う油はオリーブオイルとごま油、アマニ油のみ。
〇30代、女性、長野
パーム油の使用を減らしたくて、ある環境団体の方に「どの油がいちばん環境にいいの?」と質問したことがありました。答えは「いまの量を使っている限り、どの油がいい、なんてことはない」。面積あたりの収量は、パーム油が菜種油の3倍以上。なので、同じ量の油を取るためには、菜種ならパームの3倍以上の面積が必要。ある意味パームが一番コンパクトに済む、それでさえこの現状。。と気づいてしょんぼりしました。。。 本当に必要なものを、背景も含めて吟味して買う。なるべく自然の素材をそのまま使う・食べることに価値をおくのが、気分よく過ごすポイントと思っています♪

まずは知って、できそうなことから始めよう

画像出典:カマエイド

もうすでに使っているものは、ありがたく使いきり、これから新しく何かを買うときには少しでも気をつけていきたいですよね。 パーム油が作られている、かつては自然豊かな熱帯雨林が広がっていたマレーシアやインドネシアは、とても短い時間で昔の姿ではなくなってしまいました。 私たち一人一人が知っておくことで、少しずつ、確実に未来は変わります。 ぜひ周りの方にも、さまざまなアプローチがあることを伝えてみてください。 さっそく今日から、できるところからやってみましょう! です!